離婚後の住宅ローン

離婚を考えた時、大きな問題になるのが意外と住宅ローンです。
離婚して「縁」を切ったのはいいけれどその後の住宅ローンの支払い義務者は誰でしょうか?
またマイホーム購入時に妻のあなたは銀行借り入れ書類のどこかに署名して実印を押した記憶はありませんか?それ、たぶんきっと連帯保証人か連帯債務者の記入欄です。

離婚後も続く住宅ローンの連帯債務・連帯保証の責任と義務

連帯債務・連帯保証

まだ離婚前の仲の良かった時期、マイホーム購入の際にはきっと奥様は心ウキウキ バラ色の生活を夢見ていたでしょう。
「新しい家具はどれにしよう?」
「新しいカーテンを何色にしようか?」
「新しい冷蔵庫やテレビはどれにしよう?」
「新しいキッチンではどんなお料理を作ろうかしら?」
たぶんそんなことで頭がいっぱいではなかったですか?

マイホーム購入時にぶち当たった住宅ローン借り入れの問題
まだ若かった二人はきっと苦労したはずではなかったでしょうか?
やっと見つけた理想のマイホームは若い夫婦二人だけの頭金や収入だけで住宅ローンの希望借り入れ可能額も不足気味?
しかも住宅ローンはずっと超低金利水準が続いていて、紹介してくれた不動産屋も「今は借りれるだけ借りた方が得ですよ!」と説得力のあるアドバイス。
そこで、夫婦の収入を合算(妻のパート収入など)したり共働きであれば夫婦二人の連帯債務にしてまで目いっぱいの住宅ローンを組んでしまっていることでしょう。

しかし、何らかの事情で離婚ということをお互いに考えた時に大きな障害となるのが
離婚後の住宅ローンはどうする?
という問題です。

結婚してから手に入れたマイホームの住宅ローンで多くの場合
夫婦の共同名義で夫も妻も連帯債務者である
名義は夫だが妻が連帯保証人になっている
ケースは少なくありません。

住宅ローンの連帯債務・連帯保証が原因で離婚後も縁が切れない

離婚すればもう夫婦は赤の他人です。
それぞれの人生の道を自分の好きなように歩んでいきますし、そこに「元夫」「元妻」は入る余地はありません。ひょっとしたら離婚したら最後、二度と一生逢うこともないし会いたくもないかもしれんせん。
しかし、住宅ローンの連帯債務・連帯保証の問題で離婚した夫婦が離婚後もずっとなんらかの問題で関係を持ち続けざるおえないのです。

離婚後も夫婦共同名義の連帯債務者・連帯保証人を続けますか?

連帯債務者の妻
夢にまでみたマイホーム
自分の理想をかなえるマイホームの値段は最初の予算よりもかなりオーバー。
しかも思ったほど貯まらなかった頭金。
そこで不動産屋を通じて銀行に相談したら夫だけの収入だけで借入可能金額が少ない?
ここまできてやっと見つけた理想の物件をみすみす逃したくはないものですよね。

そこで妻のあなたも協力して夫婦両方の収入を合算して背伸びいっぱいの住宅ローンを組んでしまったかもしれません。

マイホームの名義は夫婦二人の共有名義
夫が1/2 妻が1/2の場合もあれば
夫が3/5 妻が2/5など借入金の額に応じて持ち分を設定する場合もあります。

しかし、ここで銀行借り入れの住宅ローン契約書には夫婦ともども連帯債務者になっているはずです。

連帯債務者は、双方ともに同じく支払い責任を負う立場にあります。

住宅ローンの連帯債務者は共に連帯して返済義務を負うことになります。
どちらか片方が債務返済が滞れば、片方の連帯債務者にも銀行は返済を迫ることができます。
連帯債務者は片方の借りた人と全く同じく支払い責任を負う立場にあるのです。
債務者とはローン申込人のこと、夫婦の共有名義でローンを組んだ場合は、夫婦で連帯債務者となります。

収入ゼロの専業主婦も連帯保証人になっている場合もある

「えっ?私は収入ゼロの専業主婦。そんな私が保証人なっても意味がないんじゃ?」
と思っても銀行としては仮に夫が死亡したりなにかの時には相続の話がまとまるまで誰に交渉していいかわかりません。そのため多くの銀行の住宅ローン契約では法定相続人である妻を連帯保証人につけることもあります。
いくら収入ゼロの専業主婦であってもです。
妻のパート収入などを合算している場合もよ連帯保証人にすることを求められます。

連帯債務者、連帯保証人、いずれも「連帯」とは同じ責任を持つ意味

連帯債務者はもちろんのこと連帯保証人も住宅ローン返済が滞ればすぐに連帯債務者・連帯保証人に督促が来ます。
それくらいこの『連帯』というのは一蓮托生というきっつ~い意味合いなのです。
「先にあっちに請求してください!」という主張はできないのです。

住宅ローンの借り換え|離婚したからには住宅ローンも縁を切る!

住宅ローン借り換え

こんな連帯債務・連帯保証が離婚後も続くのではたまったものではありません。
そこでなんとか連帯債務者・連帯保証人から外れたいものですよね。

しかし、これにはいったん今の住宅ローンを全額返済しなければいけません。
そうです。
以前の住宅ローンの残債を一括返済するために新たに住宅ローンを借り直すのです。
これはよく「住宅ローンの借り換え」といわれています。
この「住宅ローンの借り換え」って普通は「金利の高い時期に借りた人」や「金利の高い銀行から借りた人」が「より安い金利の銀行に乗り換える」「借入年数を伸ばして毎月の返済額を抑える」ために行うのですが、こと借り換えの理由が「離婚」であれば少々ハードルが高くなります。

住宅ローン借り換えの審査に通るだけの属性を満たせない

いかに今は住宅ローンに積極的である銀行でもやはりそこには高い融資審査のハードルが待ち構えています。
収入が足りないから妻のパート収入や給与収入までを合算して審査を受けたのではないですか?
時に収入だけでなく勤務先も重要な審査基準です。
今は物件の担保評価もさること借入人の属性も銀行は特に重視しています。
倒産の心配のない公務員・上場会社勤務ならまだしも、帝国データバンクにも載っていない中小企業会社やパート社員では少し審査が厳しくなるのはやむおえません。
なじより購入時に利用できたのが分譲会社や不動産仲介会社の提携ローン。
※かなり厳しい。
単独でいままで取引のない一般の方が住宅ローンの借り換えを申し込んでもハンデがあります。
いくら短期間であっても一度でも住んだ家は『中古』になります。
そこには新築住宅とは大きな価値の差が生まれてしまいます。
住宅ローン融資の担保評価が購入時よりも下がってしまうのも仕方ありません。

離婚後の住宅ローン支払い義務者は誰?

住宅ローン支払い義務者
もちろん住宅ローンの支払い義務者はローン借入名義人です。
しかし、この住宅ローン 本来はそこに住むという前提での借り入れなのです。
「家族を雨や寒さから守るため」の住宅ローンですから返済滞納事故率も低いです。
その前提条件での借り入れ審査です。
これが住宅ローン名義人が離婚で「そこに住んでいない?」のでは銀行も困るのです。

夫名義の家に夫が住んでいれば問題ありませんが
夫名義の家に「離婚した妻や家族」だけが住んでいるのは問題があるのです。

「離婚の慰謝料代わりにそこに住む!」という夫婦の離婚の取り決めでも銀行には関係のないことです。
まあ、返済がきちんとされていれば銀行もわからないことも多いですがなにか問題(返済延滞)が起こった時には契約違反として一括返済を迫られるかもしれません。

夫の代わりに離婚した妻が住宅ローンを払い続けても・・・?

離婚はしたけれど子供の学校などの理由からそのまま今の家に住み続けたい!
そこでよくあるケースでは
夫の住宅ローン用の銀行通帳と印鑑を預かって妻が入金を続けていく!
という場合です。

これ、意外と多い相談です。

確かに現実は「離婚した妻」が「離婚した夫(他人)」に成り代わって返済しているのですが将来この家の所有権はどうなるのでしょうか?
売却する時にはどうなるでしょう?
いくら「住宅ローンの大部分は長年元妻の私が支払ってきたのに?」と涙ながらに訴えられても登記名義人は「離婚した元夫(他人)」のままでは何の権利もありません。
「なんとかなりませんか?」
と私に相談されてもそれは「元夫」と「元妻」が話し合うしか方法がありません。

離婚による住宅ローンや登記の名義変更はできるか?

登記名義変更

このように離婚の時に大きな問題なるのが住宅ローンやその不動産の名義人です。
離婚の時に既に住宅ローンの返済が完了していれば財産分与のお話も簡単でしょう。
しかし、多くの場合の離婚では住宅ローンがいまだ残ったままのケースがほとんどです。
昨今の銀行では物件の100%フルローン(時には諸経費も含めたオーバーローン)も当たり前でした。
しかも支払い方式は元金の減りが少ない「元利均等方式」がほとんどです。
意外と住宅ローンの借り入れ残債は思ったほど減ってはいないものです。

ここで問題になるのが
住宅ローンの名義人
不動産の登記名義人
です。

慰謝料代わりに登記名義人を変えれないか?

住宅ローンがついたまま登記名義人だけを変えることはできなくはありませんが、それをすると銀行が黙ってはいないと思います。
下手をすると一括返済を求められては大変ですし、住宅ローンがたっぷりある家を登記名義だけ変えてもあまり意味はありません。

住宅ローンの名義人を変えれないか?

支払い返済中のまま住宅ローンの名義人だけを変えることはほぼ現実的にはできません。
先ほど申し上げた「住宅ローンの借り換え」でいったん以前の住宅ローンを一括返済し新たに住宅ローンを組み直すしか方法はありません。
その時に十分な収入、確かな勤務先、返済完了年齢などさまざまな審査条件をクリアーしなければいけません。
失礼ながらパート勤めだけでは住宅ローン審査は厳しいものとなるでしょう。

離婚後に住宅ローンと養育費を支払い続けるのはかなり大変

苦しい住宅ローンと養育費の負担

私は離婚専門の不動産会社として営業活動をしておりますが実は一番多い相談は
離婚してから数年後に住宅ローンの大きな問題が発生した!
というケースなのです。

多くの離婚家庭は「離婚後も引き続き妻と子供がその家に住み続ける」ということが多いのですが、住宅ローンの支払いを滞納している元夫に事情を聴くと
「住宅ローンと養育費のダブルの支払いはとても無理!」
と頭を抱えている方が多いのです。

また養育費以外の理由で住宅ローンの支払いをあえて滞納する「元夫」のこともあります。

新しい「男」と住んでいる家の住宅ローンと養育費をどうして俺が支払い続けなくてはいけないのか?

風の噂で聞いた話では
「離婚した元妻の新しいパートナー(男)が同棲を始めたらしい・・・。
 しかもそのマンションの住宅ローンと養育費を元夫の俺がを支払い続けているのに!?」
その事実に激怒した元夫さんから私に相談がありました。

「どうして元妻と新しい男が住んでいる家の住宅ローンをこの俺が支払わなくてはいけないんですか!それに養育費も併せたらこっちの生活もピンチなのに!」

私に相談されてもどうしようもない問題なのですが心情的には理解できる部分もあります。

とにかく離婚後も妻が住み続けるなら住宅ローンの問題は解決しておく


「とにかく今の夫とは離婚したい。
しかし、子供のことを考えれば今の家に妻の私と子供たちはこのまま住み続けたい!」
そう考える妻たちも多いことでしょう。

しかし、これは大きな時限爆弾を抱えたままの生活であり、いつか必ずなんらかのトラブルになります。

①元妻たちが住む家を「元夫」が勝手に売却しようとしている

元夫との子供たちもみんな学校を卒業して成人した。
元夫も再婚して自分の今の家族を優先したい。
元夫も自分の老後資金を確保したい。
そんな様々事情から元夫が勝手に売却しようとするかもしれません。

②元妻や子供が住む家の住宅ローンの支払いが滞る

離婚後も引き続き自分の住まない家の住宅ローンを支払い続けるモチベーションはどんどん低くなっていくのは仕方ありません。
そこでいつか返済が滞り、連帯保証人・連帯債務者であるあなたに返済の請求が来るかもしれません。

③数十年後の相続で「この家から出て行ってくれ!」と後妻の子供たちから迫られる

元夫が亡くなった時の相続において「離婚した元妻は相続とはまったく無関係の部外者」です。
遺産相続した新しい妻やその子供たちから「私たちがこの家を相続したから出て行ってください!」と迫られたらどうします?
その時あなたはもうかなりの年齢です。
もはや新しい賃貸物件を探すことも、実家もなくなっているかもしれません。

若いうちならまだしも将来高齢で収入のない妻になるなら路頭に迷うかもしれません

離婚のときに住宅ローンの問題をきっちりと解決しておかないといけないことはご理解いただけたと思います。
離婚した時ならまだまだリセット・再出発も比較的簡単にできます。
目先の損得や事情だけで判断することなく、長いスパンでぜひとも離婚後の生活設計を立ててくださいね。
50歳60歳70歳になった時のことをしっかりとイメージしておいてください。

離婚後の住宅ローン問題解決にはやっぱり売却が一番ベスト

今の家に子供たちと離婚後も住み続けたいお気持ちはよく理解できるのですが、やっぱりそれなりのデメリットも少なくありません。
ここは思い切って売却して住宅ローンを一括返済してきれいに離婚とともに夫婦関係を清算リセットすることが一番良い方法なことはご理解できるかと思います。

しかし、売却にも大きな問題が立ちはだかる問題があります!

売却しても一括返済できない住宅ローンの残債(オーバーローン)

地価高騰のバブル時代ならまだしも今は
購入時よりも安くなってしまうのが当たり前
なのがマイホームなどの不動産です。
住宅ローンは元利均等方式(毎月返済額が一定)は最初は金利ばかりで元金はなかなか減りません。

そこで離婚後の住宅ローン問題解決のために売却を検討しても
「売却可能価格」 < 「住宅ローン残債金額」
いわゆるオーバーローン状態です。

どうしても売却して住宅ローンを清算するためには残債金額に足らない部分をどこからか捻出しなければいけません。

意外と親兄弟の協力援助が得やすい離婚が原因の住宅ローン一括返済

たくさんの離婚に関連するマイホームの売却に関わってきた私の経験ですが
意外と親兄弟の協力援助が得やすいのが離婚が原因の住宅ローン一括返済
という気もします。

実際の以前の実例をお話しすると・・・・

「あんな嫁とは一日も早く別れておしまい!
 手切れ金代わりにわたしがそのお金をなんとかするから!」

購入時3500万円(フルローン借り入れで借金3500万円)
10年後に離婚話が持ち上がりました。
その時の住宅ローン残債額は約2700万円
しかし私たちの査定では実勢価格2500万円程度を判断しました。
売却に関わる諸経費100万円程度(仲介手数料など)を考えれば約300万円程度をどこからか捻出しなければ今の住宅ローンを清算できません。
しかし「元夫」にはそんな経済的な余裕もありません。
そこで私はなんとか親御さんに協力援助をお願いできないか?相談を提案しました。

「もともとあんたたちの結婚には反対だったんだよ!
 あんな嫁とは一日も早く別れておしまい!
 手切れ金代わりにそのお金はわたしがなんとかする!」

もとより義実家との折り合いがかなり悪かった経緯もあります。
※離婚原因のひとつ

親御さんに相談すると意外にもあっさり足らずの300万円を用意することができたのです。

とにもかくにも今の売却可能価格を調べましょう

離婚後の住宅ローン問題解決にはとにかく
今の実勢価格を調べる!
ことから始めなければいけません。

今の実勢価格で住宅ローンは一括返済できるか?お金は残るのか?
これは財産分与にも大きく影響します。
もし今の実勢価格で住宅ローンが一括返済できないならその不足の金額はいくらなのか?
どこからも不足金額が捻出できない場合は任意売却という方法もあります。

もしあなたが関西なら私たちがお力にもなれます

私たちは大阪で離婚問題解決に力を入れている不動産会社です。
「今の実勢価格(相場)を調べるだけ」であっても決して嫌な顔などいたしません。
※多くの不動産屋は露骨に嫌な顔しますけど・・・

もちろん相談は無料秘密厳守ですのご安心して相談してみてください。

決して今のご主人には悟られないようにコッソリと相談してください。

調査・戦略無くして離婚はできません。
すべての要因をきっちり調べることだけが離婚に勝つ方法なんです!